SPECIAL
スペシャル
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――現状では詳細な情報が出ていない『はいふり』ですが、具体的にはどのようなお話になるのでしょうか?
吉田玲子(以下吉田)海を護るブルーマーメイドという仕事を目指す女の子たちの物語です。彼女たちの乗る船がひとつのクラス(学級)になっていて、ほぼ海の上で生活しているので、密室群像劇的なところがある、アニメーションとしては珍しい作品になっています。船が学校であり、家であり、仲間と寝食を共にして、さらにシリーズ全編ほぼ船の中で、ほとんど陸に上がりません。
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――そういった制約がある中で難しかった点はありますか?
吉田 乗員が多いので誰がどこにいるか図を作ってもらって、彼女たちの生活空間と仕事の空間をイメージしたり把握することに気を使いました。船の中ならではの生活感が出せるといいなとも思いました。これは絵の方でもこだわったり苦労されている部分だと思います。
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――本作に吉田さんはどれくらいから関わられているのでしょうか?
吉田 企画原案がまとまったあとからです。船もので、女子高生の話である…というところから、どう話を膨らますかという段階でした。主人公はどうするかとか、物語はどう進めるか、ということを話し合って、仮のストーリー案を作りました。
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――シナリオをお書きになるうえで気をつけられた点は?
吉田 せっかく船の物語なので、なるべく陸に上げずに船の中での生活を豊かに面白く描けたら今までとは違った作品になるのかなと思いました。
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――なかなか参考資料が少ない作品だと思いますが、参考にされたものはありますか?
吉田 鈴木さんから参考資料を貸していただいたり、映画はいくつか観ました。『レッドオクトーバーを追え』などですね。船内の生活の参考にしています。
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――オリジナル作品ですが、オリジナルならではのやりがいや難しさはどういったことでしょう。
吉田 オリジナル作品だとキャラクターから自分たちで作れるという楽しさがあります。原作のある作品だと誰かが見たことのあるものになりますが、オリジナルは誰も見たことがない。私たちですらどうなるかわからないという手探りの中で進んでいくのは不安でもあり、面白くもあります。大変ですが、やりがいはあります。
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――船という密室の群像劇ということだと人間関係に焦点が当たると思いますが。
吉田 人間関係は多少変化していきますね。いままで体験したことのないことを体験する中で、臆病だった子が少し前に出るようになったりといった成長劇はあります。
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――吉田さんの作品では連帯感や友情の尊さを絵が描かれることが多いと思いますが、本作ではいかがでしょう。
吉田 『はいふり』でもそれはあります。クラスがどのようにまとまっていくか、主人公の明乃がどんなリーダーを目指していくのかといったところがポイントになっていきます。
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――あっとさんのキャラクターをご覧になっていかがでしたか?
吉田 可愛いですよね。この娘たちが動いているのを見るのが楽しみですね。あと、あっとさんがものすごく描き分けをされていて。毎週打合せに来てくださったんですが、脚本を読んでイメージをくみ取っていただいて、キャラクターを起こすという形で作業していただきました。
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――性格設定などが先にあったわけですね。
吉田 そうです。シナリオ先行で、そこからキャラクターをイメージして作っていただきました。キャラクターがたくさんいるので、微妙に髪型を調整したり、肌の色を変えたりと事細かに調整されていて、すごいなと感心してしまいました。アニメーションキャラクターデザインの中村さんがアレンジしてくださったものも、すごくいいなと思っています。
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――お気に入りのキャラクターはいますか?
吉田 お話のメインになって、成長を描いているブリッジクルーはみんな可愛いですね。それと描いていて楽しかったのはココちゃん(納沙幸子)です。物語の初めはひとり芝居の多い娘なんですが、だんだん仲間ができて、掛け合いしていく中で成長していくんです。序盤はひとり芝居で状況の説明をしてくれます。船には彼女たちしかいないので。もともとはココちゃんのナレーションで話を進めようと思ったのですが、それだと固くなってしまったので、航海日誌をつけるという形にしようかと考えているうちにひとり芝居に落ち着きました。
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――船上での物語になるということで、専門用語も多いですが。
吉田 監修いただいたものをそのまま使うとわかりにくいところもあるのでわかりやすくはしていますが、なるべく生かしています。雰囲気セリフ、世界観セリフとしてそのまま使っていますので観ているだけではわからないところもたくさんあると思います。それは絵の方で「あ、こういうことを言っているんだな」と察しが付くくらいにはしていますね。
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――本作の見どころはどこでしょうか?
吉田 船で起きるさまざまなことが出てきます。そこが一番の見どころでしょうか。船の中での生活感というのが、揺れること、狭いこと、お風呂がすごく狭かったり、パイプがむき出しだったり、○○がすごく貴重だったり、×××が無くなってしまったり。そういったことの中で毎回彼女たちが何らかのピンチに陥る構造になっています。
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――放送を期待されている皆様にひとことお願いいたします。
吉田 『はいふり』を観て、船に乗りたいなとか海に出たいなとか思ってもらえると嬉しいです。あとピンチを乗り越える話でもあるので、「乗り越える=海を越える」ということでもありますので、困難を乗り越える彼女たちのさまを見てほしいですね。
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――現状では詳細な情報が出ていない『はいふり』ですが、具体的にはどのようなお話になるのでしょうか?
吉田玲子(以下吉田)海を護るブルーマーメイドという仕事を目指す女の子たちの物語です。彼女たちの乗る船がひとつのクラス(学級)になっていて、ほぼ海の上で生活しているので、密室群像劇的なところがある、アニメーションとしては珍しい作品になっています。船が学校であり、家であり、仲間と寝食を共にして、さらにシリーズ全編ほぼ船の中で、ほとんど陸に上がりません。
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――そういった制約がある中で難しかった点はありますか?
吉田 乗員が多いので誰がどこにいるか図を作ってもらって、彼女たちの生活空間と仕事の空間をイメージしたり把握することに気を使いました。船の中ならではの生活感が出せるといいなとも思いました。これは絵の方でもこだわったり苦労されている部分だと思います。
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――本作に吉田さんはどれくらいから関わられているのでしょうか?
吉田 企画原案がまとまったあとからです。船もので、女子高生の話である…というところから、どう話を膨らますかという段階でした。主人公はどうするかとか、物語はどう進めるか、ということを話し合って、仮のストーリー案を作りました。
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――シナリオをお書きになるうえで気をつけられた点は?
吉田 せっかく船の物語なので、なるべく陸に上げずに船の中での生活を豊かに面白く描けたら今までとは違った作品になるのかなと思いました。
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――なかなか参考資料が少ない作品だと思いますが、参考にされたものはありますか?
吉田 鈴木さんから参考資料を貸していただいたり、映画はいくつか観ました。『レッドオクトーバーを追え』などですね。船内の生活の参考にしています。
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――オリジナル作品ですが、オリジナルならではのやりがいや難しさはどういったことでしょう。
吉田 オリジナル作品だとキャラクターから自分たちで作れるという楽しさがあります。原作のある作品だと誰かが見たことのあるものになりますが、オリジナルは誰も見たことがない。私たちですらどうなるかわからないという手探りの中で進んでいくのは不安でもあり、面白くもあります。大変ですが、やりがいはあります。
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――船という密室の群像劇ということだと人間関係に焦点が当たると思いますが。
吉田 人間関係は多少変化していきますね。いままで体験したことのないことを体験する中で、臆病だった子が少し前に出るようになったりといった成長劇はあります。
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――吉田さんの作品では連帯感や友情の尊さを絵が描かれることが多いと思いますが、本作ではいかがでしょう。
吉田 『はいふり』でもそれはあります。クラスがどのようにまとまっていくか、主人公の明乃がどんなリーダーを目指していくのかといったところがポイントになっていきます。
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――あっとさんのキャラクターをご覧になっていかがでしたか?
吉田 可愛いですよね。この娘たちが動いているのを見るのが楽しみですね。あと、あっとさんがものすごく描き分けをされていて。毎週打合せに来てくださったんですが、脚本を読んでイメージをくみ取っていただいて、キャラクターを起こすという形で作業していただきました。
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――性格設定などが先にあったわけですね。
吉田 そうです。シナリオ先行で、そこからキャラクターをイメージして作っていただきました。キャラクターがたくさんいるので、微妙に髪型を調整したり、肌の色を変えたりと事細かに調整されていて、すごいなと感心してしまいました。アニメーションキャラクターデザインの中村さんがアレンジしてくださったものも、すごくいいなと思っています。
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――お気に入りのキャラクターはいますか?
吉田 お話のメインになって、成長を描いているブリッジクルーはみんな可愛いですね。それと描いていて楽しかったのはココちゃん(納沙幸子)です。物語の初めはひとり芝居の多い娘なんですが、だんだん仲間ができて、掛け合いしていく中で成長していくんです。序盤はひとり芝居で状況の説明をしてくれます。船には彼女たちしかいないので。もともとはココちゃんのナレーションで話を進めようと思ったのですが、それだと固くなってしまったので、航海日誌をつけるという形にしようかと考えているうちにひとり芝居に落ち着きました。
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――船上での物語になるということで、専門用語も多いですが。
吉田 監修いただいたものをそのまま使うとわかりにくいところもあるのでわかりやすくはしていますが、なるべく生かしています。雰囲気セリフ、世界観セリフとしてそのまま使っていますので観ているだけではわからないところもたくさんあると思います。それは絵の方で「あ、こういうことを言っているんだな」と察しが付くくらいにはしていますね。
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――本作の見どころはどこでしょうか?
吉田 船で起きるさまざまなことが出てきます。そこが一番の見どころでしょうか。船の中での生活感というのが、揺れること、狭いこと、お風呂がすごく狭かったり、パイプがむき出しだったり、○○がすごく貴重だったり、×××が無くなってしまったり。そういったことの中で毎回彼女たちが何らかのピンチに陥る構造になっています。
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――放送を期待されている皆様にひとことお願いいたします。
吉田 『はいふり』を観て、船に乗りたいなとか海に出たいなとか思ってもらえると嬉しいです。あとピンチを乗り越える話でもあるので、「乗り越える=海を越える」ということでもありますので、困難を乗り越える彼女たちのさまを見てほしいですね。